2025.10.21
ベトナムオフショアを組み合わせた請負契約の事例
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グローバル開発が一般化した今、システム開発における「オフショア活用」はもはや特別な選択ではありません。
特に日本では、エンジニア不足や開発コストの上昇を背景に、ベトナムを中心とした海外開発拠点との協働が急速に広がっています。
ただし、単に「コストを下げる」目的で海外委託を行うと、品質・コミュニケーション・責任の面でトラブルが起きやすくなります。
そこで注目されているのが、「日本主導 × ベトナム実装」のハイブリッド請負モデル。
lanitechの「BUILD PARTNER」は、この仕組みを体系化し、請負契約の枠組みの中で高品質な成果とコスト最適化を両立しています。
1. なぜベトナムなのか ― 日本企業が選ぶ理由
ベトナムは現在、アジアでも最も有望なIT開発拠点のひとつです。
その理由は単なる「安さ」ではなく、技術力とコミュニケーション力のバランスにあります。
| 比較項目 | ベトナム | 他アジア諸国(例:中国・インド) |
|---|---|---|
| 技術力 | Java, PHP, React, Python など幅広い | 特定分野に偏りがち |
| コミュニケーション | 英語・日本語教育が普及 | 英語偏重で日本案件に不向き |
| 文化的相性 | 慎重で勤勉、日本のワークスタイルに近い | 意思決定がスピーディだが認識ズレが起きやすい |
| コスト | 日本比で約40〜60%削減可能 | 同等または上昇傾向 |
| エンジニア人口 | 約50万人規模(毎年増加) | 各国で横ばいまたは減少傾向 |
特にベトナムの開発企業は、日本市場を長年ターゲットにしており、文書化・品質保証・納期遵守など、日本型の請負文化に適応しています。
2. オフショア請負の課題とリスク
一方で、オフショア請負には次のようなリスクも存在します。
要件伝達や仕様理解の齟齬
品質基準・レビュー基準の不一致
時差・文化差による意思疎通の遅れ
進捗の「見えにくさ」による不安
保守・運用フェーズでの引き継ぎ難航
これらの課題を解決するためには、「契約・体制・運営」を三位一体で設計することが欠かせません。
3. BUILD PARTNERのハイブリッド請負モデル
lanitechの「BUILD PARTNER」は、日本側のPM/上流チームと、ベトナム側の開発チームを一体運用する“ハイブリッド請負”を採用しています。
日本側が請負契約の主体となり、品質・納期・契約管理を担い、ベトナム側が実装・テストを行う分業体制です。
体制イメージ
| 担当 | 拠点 | 主な役割 |
|---|---|---|
| PM・アーキテクト | 日本 | 要件定義、設計、顧客折衝、品質保証 |
| エンジニア・QA | ベトナム | 実装、単体テスト、結合テスト |
| デザイナー・UIUX | 双方 | 仕様調整、デザイン適用、UI最適化 |
この構成により、品質とスピードを両立しつつ、請負契約としての「完成責任」を日本側で一元管理できます。
4. ハイブリッド請負のメリット
メリット①:コスト最適化
国内のみの開発に比べ、約40〜50%のコスト削減が可能です。
ただし、単に人件費が安いだけではなく、開発スピードと稼働効率を最適化することで実質的なROIを高めます。
メリット②:品質の安定化
日本側PMが設計・レビューを行うため、コード品質やドキュメント水準を国内案件と同等レベルで維持できます。
メリット③:24時間体制での開発
日本とベトナムの時差(約2時間)を活用することで、夜間にも開発が進行可能。
リリーススケジュールの短縮にもつながります。
メリット④:文化的・言語的な親和性
ベトナムチームは日本語対応人材が多く、意思疎通や文化理解に優れています。
会議・報告書・設計書も日本語でやり取りできるため、発注者側の負担が軽減されます。
メリット⑤:セキュリティと透明性の両立
lanitechでは全プロジェクトでVPN・権限管理・操作ログを実装し、顧客データを安全に扱う体制を整えています。
また、進捗・ソースコード・課題をリアルタイムで可視化することで、請負契約の透明性を担保しています。
5. プロジェクト運用の仕組み
BUILD PARTNERのハイブリッド請負では、以下のようなプロセスを採用しています。
要件定義・設計(日本側)
クライアントと日本側PMが仕様を確定。契約・検収基準も同時に策定。開発・テスト(ベトナム側)
アジャイル型スプリントで開発を進め、毎週レビューを実施。品質確認・検収(日本側)
日本チームが最終テストと品質検証を実施。成果物を納品。運用・改善(共同)
納品後も同チームで保守・改善フェーズを継続。
このように、請負契約の枠組みを維持しながらも、ラボ契約のような柔軟性を持つ運営が可能になります。
6. ベトナムオフショア請負の成功ポイント
ハイブリッド請負を成功させるには、次の3つが鍵となります。
要件定義を「日本語で」完結させること
日本側PMが要件を確定し、ベトナムチームに明確なドキュメントで共有する。品質保証を「日本基準」で設計すること
レビュー基準・テストプロセスを日本の商習慣に合わせる。プロジェクトを「見える化」すること
進捗・課題・コードレビューの状態をリアルタイム共有する。
lanitechでは、この3点をすべて標準プロセスに組み込んでいます。
7. BUILD PARTNERが提供する安心の請負運営
lanitechの請負契約では、以下のような安心設計を導入しています。
契約上の責任主体は日本法人(lanitech合同会社)
開発体制は日越混成の専属ユニット(固定メンバー制)
契約書・仕様書・検収基準はすべて日本語対応
ソースコード・成果物は国内リポジトリで管理
日本・ベトナム双方でバックアップ・監査体制を構築
これにより、オフショアのリスクを最小限に抑えつつ、国内請負と同等の安心感で発注が可能です。
8. オフショア請負は「コスト戦略」ではなく「成長戦略」
オフショアを単なるコスト削減策と捉える時代は終わりました。
今後は「事業成長に必要なリソースを、最適な場所で確保する」戦略が求められます。
lanitechのハイブリッド請負は、グローバルな開発リソースを活用しながら、日本品質の成果を保証する新しい形の請負モデルです。
BUILD PARTNERは、発注者が安心して海外開発を取り入れられるよう、
契約・品質・運用のすべてに“橋渡し”の仕組みを持ち、企業のスケールアップを支援します。
監修者

西脇 靖紘(lanitech合同会社 代表取締役CEO 兼 CTO)
「テクノロジーで人と社会をつなぐ」をミッションに、企業のDX推進・AI導入支援から、デジタル教育・地域共創まで幅広く活動。エンジニアとしての現場経験と経営視点を活かし、外部CTO・AIコンサルティングなどを通じて企業のデジタル変革を支援している。著書はオライリー・ジャパンから複数刊行。











